不動産取引を巡る詐欺事件  IZUMAI通信 Vol.133

2021.05.28

不動産取引を巡る詐欺事件

 

 

不動産取引で詐欺行為が行われることは過去に多くの事案がありました。
記憶に新しいインパクトの大きな詐欺事件としては、大田区の元旅館の土地が挙げられると思います。
あの積水ハウスが地主に成り済ました地面師グループに55憶円もの大金を騙し取られた事件です。
結局、この詐欺に関わった者は、全員捕まり刑が確定して、現在は服役していると思われます。

 

 

これほどの大きな金額の詐欺事件は、しょっちゅう起こっている訳ではありませんが、
プチ積水ハウス事件は、日常茶飯事、至る所で起きているのではないかと思います。

 

 

 

先日弊社が専属専任媒介契約をいただいている土地に購入申込が入りました。
不動産業者を名乗る会社からのもので、早速会社名をインターネットで検索してみました。

ところが全くヒットしません。

 

 

これはおかしいと思い、その会社の住所に行ってみることにしました。
かなり古いソシアルビルでキャバクラとかが入居しているビルです。
ビルの前からこの会社に電話すると事務員らしき女性が出て社長に繋いでくれました。
事務所は、6階建ての5階にあるのですが、エレベーターは4階までしか行かないようになっているので、
動かすのでちょっと待ってくださいとのこと。
この時点でいよいよ怪しさが増して来ました。
会社の事務所に入ると事務員がお茶を出してくれましたが、口をつけることなく社長を待っておりました。
奥で社長と思われる人が電話で話している声が漏れ聞こえてくるのですが、
何やら「大丈夫だから、私を信じて!」ということを繰り返してまして、更に怪しさが増して来ました。

 

 

程なくして対面にお越しになられて、お話しさせていただいたところ、購入申込を入れた土地にアパートを建てて自己所有される計画であると説明され、直近手掛けているアパートの販売図面を見せていただきました。

 

 

場所はともかくとして、内容的にはとても魅力的なものでして、販売価格に対しての収入(家賃)の割合は年10%で、しかも家賃保証付き(サブリース)で販売するというものでした。

 

 

投資家のお客様なら誰でも欲しがるような条件でしたので、販売図面をいただき現地を視察してみることに致しました。

 

 

現地に赴いてみると、そこには他の不動産会社の売地の看板が立てられており、不可解極まりないこと言うまでもありません。

 

 

早速、その看板にあった電話番号に電話をかけてみると、先方が私のことを知ってらっしゃってスムーズに色々お聴きすることができました。
以前、ある物件で私と遣り取りさせていただいたことがあったとのことでした。

 

 

その会社の方がご説明されるには、その土地はうちが売主から専任で販売を請け負っているので、アパートを建てるといった計画はない筈ですとのことです。

 

 

一応売主に確認させていただきますということでしたので、その返事を待つことに致しました。

 

 

翌日、その回答が参りまして、やはりアパートを建てる計画など全くないということです。