建築材としてのアスベスト(石綿)の取扱いについて IZUMAI通信 Vol.141

2021.07.22

建築材としてのアスベスト(石綿)の取扱いについて

今年7月9日にアスベスト(石綿)による健康被害に給付金を支払う基金を創設する法律が国会で成立しました。

 

 

アスベスト(石綿)は、ビル等の建築工事において保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていましたが、昭和50年に原則禁止さ れました。

 

 

その後も、スレート材、ブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保温材などで使用されましたが、現在では、原則として製造等が禁止されています。
アスベストは、そこにあること自体が直ちに問題なのではなく、飛び散ること、吸い込むことが問題となるため、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで予防や飛散防止等が図られています。

 

 

アスベストが建築材として重宝がられた理由は、安価、軽い、加工が容易、高耐久性、耐火性、防音性等で、
1955年ごろから使われ始め、ビルの高層化や鉄骨構造化に伴い、鉄骨造建築物などの軽量耐火被覆材として、1960年代の高度成長期に多く使用されました。

 

 

2006年にアスベストを含む建材の使用や製造が全面的に禁止され、
現在ではアスベストを含有している建材は完全に使用されなくなってます。

 

 

このアスベストは、「静かな時限爆弾」と呼ばれ、吸い込んでから発症するまで30〜50年の潜伏期間があり、
主に中皮腫や肺がんを引き起こす恐ろしいものです。

 

 

過去に造られたアスベストを含有する建築物が近年解体されておりますが、そのピークが2030年頃と言われております。

 

 

鉄骨造のビルに使用されたケースが多いのですが、戸建にも一部使われてきました。
主に外壁塗装剤や屋根の防水シートなどに含有されています。

 

 

普段生活していても危険性はほとんど無いのですが、解体等で飛散してしまい、それを吸い込むことで、
上述の病気をかなり長い年月を経て発症すると言われております。

 

 

建物の解体においては、必ずアスベストを含有しているかどうか事前に調査を行い、
労働基準監督署や地方行政に届出を行った上でないと解体工事ができません。

 

 

アスベストが含有されている建物の解体は、時間もかかりますし、費用も含有していない建物の解体に比較すると大きく嵩み資金計画に狂いを生じさせることがあります。
今までは、戸建のアスベストの調査はそれほど厳格に行われていなかったのですが、
昨今は解体業者からお聞きすると以前と比べ物にならないほど厳しくなったとのことです。

 

 

今般の法改正による更に厳格運用されることが想像できます。
もし解体の必要が出てきた時、2007年以前に建てられたのか確認して、2007年以前であれば事前に調査を行い、その結果で資金計画を立てられるのが、宜しいかと思います。

 

 
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