先週の週刊東洋経済のタイトルです。
前回のIZUMAI通信にて不動産のマーケットに変化が出て来ているとお伝えさせていただきました。首都圏のマンションの価格は、バブル期を上回り更に上昇を続けています。
2021年の新築マンションの平均価格6,260万円。
日銀の実質的な利上げにより、この熱狂も冷めるかと思われましたが、そんな気配はまったくありません。
価格が下がらない背景に建築費と用地費が高騰していることが挙げられます。また大手マンションデベロッパーの売り渋りも価格が下がらない一因と言われております。
元々新築マンションは全戸を一度に販売することはせず、小分けして販売するのが一般的ですが、その数を今まで以上に絞っているというのです。
大手マンションデベロッパーは内部留保を十分に蓄えており、売り急ぐ必要がないのだということです。
買い手の中心を成しているのがパワーカップルですが、夫婦ダブルローンを組んで年収の11倍もの水準のマンションを平気で買っています。その後の顛末については、ここで触れずにおきますが、築年数の浅いマンションの売却を相談してくる人が少なくないのは事実です。
さて、この先もマンションの価格は上がり続けるのでしょうか?
東洋経済では、「手の届かない消費者をよそに熱狂の続くマンション業界。楽観と悲観が交錯する中で慎重に先行きを見極める必要がある。」と締めています。
一方、崖っぷちの戸建てですが、こちらは明らかに陰りが感じられるようになってきました。コロナ禍で大都市圏から郊外に転出する人が世界中で増加し、郊外の戸建ての需要が急激に増しました。東京近郊でも然り、当時は建てれば売れる状況で、ハウスメーカーは挙って郊外の立地の良くないエリアでも新築戸建てを次々建てていきました。
それが、今では在庫となり、その数がどんどん積み上がってきています。
弊社でも戸建用地の土地をハウスメーカーに下ろすことが少なくありませんが、立地の良い戸建ては直ぐ売れますが、少々立地が良くない戸建ては苦戦を強いられております。
戸建ても用地買収から新築戸建て竣工まで、1年程度の時間を要しますので土地を仕入れた当時の状況と様変わりしてしまい、思惑通りに売れない状況が目立ってきているようです。
このような状況で消費者はいずれ価格が下がって来ると考えて今は静観の構えを始めた人が増えて来ているようです。実際長い期間在庫となってしまっている新築戸建ては利益を削ってまで価格を下げて売却し始めていますので、いずれ新築戸建ての価格は現在の価格より下がっていくのではないかと思うことが自然かもしれません。
今後の住宅ローン変動型の金利動向、為替の動向、物価の動向、コロナの波の変遷、ウクライナ紛争の状況、、、、不確実な要素が多い中、マンション価格が今後も上昇を続けていくのでしょうか?
過去の首都圏の不動産の価格の動きは、少々のタイムラグはあるものの、ほぼ日経平均株価に連動しています。日経平均株価は、今日26,000円も割り込んでしまっていますので、過去のシナリオからいくと不動産価格もマンション価格含め、調整期に入っていくのかもしれません。
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