重要土地等調査法とは、昨年6月に施行されたもので、自衛隊の基地など安全保障上重要な施設の周辺1km内の土地の利用を制限する法律です。
自衛隊の基地の他、原子力発電所、国境離島などが対象とされます。
日本の土地は、基本的に日本人でなくても誰でも購入できるため、安全保障上懸念のある外国人や法人の日本の土地の所有に何の規制もありませんでした。
では、日本の土地はどのくらい外国人に買われてしまっているのでしょうか?
民主党政権の時に一度調査を行いましたが、それ以降自民党政権下では、まったく調査が行われておらず、正確な数字は把握できていないようです。民主党政権の時に調査した結果では、3700ヘクタールだったそうです。それがどのくらい面積で、どこの土地を所有されているのか国が把握していないというのは、いかがなものかと思います。
農水省だけは、山林の外国人所有の面積を把握しているとのことで、2010年では43件、870ヘクタールだったものが、2020年には、465件、7560ヘクタールに増えていることを公表しております。これは、山手線の内側の面積の1.2倍にも上るそうです。
今、屋那覇島という沖縄県の無人島が中国の女性に購入されたということが話題になってますが、この島自体が安全保障上の重要な位置にあるかというと、それほど懸念する必要はないと思われます。むしろ、色々と曰く付きの島のようで、この中国人女性が騙されて購入した感じが強いようです。
この法律は、今後見直しを行いながら安全保障上の重要な施設を決めていくので、その過程で防衛省周辺がどうなるのか注目を集めております。現在防衛省は、市ヶ谷の広い範囲で施設が置かれています。
1km内となると、マンション、ビル、大学のキャンパスなどがあり、影響が大きくなると考えます。
東京は狭いので、四ツ谷辺りまで対象になります。市ヶ谷には、地対空誘導弾パトリオットも配備されていますので、当然重要施設と考えなければならないのでしょう。
今後この周辺でどのような規制がされることになるのか、不動産を扱う者にしても大変興味深いところでもあります。
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