4号建築物 IZUMAI通信 Vol.261

2023.11.27

4号建築物とは、建築基準法第6条1項4号に規定されている建築物で、基準を満たせば建築確認申請で壁量検査を省略できるというものです。

 

 

対象となるのは、木造の建築物で延床面積500㎡以下のものです。(加えて共同住宅、店舗など200m2未満のもの、木造以外の200㎡未満の平家)

 

 

2025年4月にこの4号特例と言われる規定が変更になります。現在の4号建築物が新2号建築物と新3号建築物に区分けされます。
新2号建築物:木造の2階建以上、木造平屋で床面積200㎡超の建築物は、審査省略制度の対象外となり、建築確認・検査が必要になります。新3号建築物:木造平屋で床面積200㎡以下の建築物で、審査省略制度の対象となります。

 

 

これまでは、以上のように木造2階建の建築物は壁量検査が省略されており、耐震性のない建物が今でも建てられているかもしれないということです。これだけ地震が多発している日本で壁量が充足していない建物が次々に合法的に建てられているというのは、かなり問題だったと思います。4号建築物に該当して壁量検査が省略された建物が数多く現存しておりますが、この中に耐震構造に問題のある建物がどのくらいあるのか把握することはできないと思われます。

 

 

あって欲しくはないですが、今後高い確率で発生すると言われている南海トラフのような大地震が発生して初めて耐震構造に問題がある建物が確認できることになるかもしれません。

 

 

1981年に建築基準法が改正された後に建てられたいわゆる新耐震構造と言われる建物に住んでいるから安心だと思っている人も、もしかしたら壁量不足の家に住んでいるかもしれないと認識しておいた方がいいかもしれません。

 

 

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