不動産に官民共通IDを整備
ご記憶から消えかかっているかもしれませんが、 不動産業界のみならず金銭業界にも激震が走った前代未聞の信じ難い不正融資事件が2018年に発覚しました。
以前もコメントさせていただきましたが、日本では中古住宅の流通量が極めて少ないです。
住宅の流通量全体に占める中古住宅の割合毎年おおよそ15%程度しかありません。
残りは、全ては新築なのです。
住宅の流通量全体に占める中古住宅の割合毎年おおよそ15%程度しかありません。
残りは、全ては新築なのです。
これは、高度成長期に掲げた国民みなが住宅を持てるように 新築偏重の住宅政策を長年に渡って推進して来た歪みが今も続いているとも言えますし、 成熟期に入った今も新築偏重の住宅政策は変わりありません。
日本以外の国ではどうなのでしょう?
アメリカでは、中古住宅の割合は約81%、イギリス約86%、フランス約70%です。
アメリカでは、中古住宅の割合は約81%、イギリス約86%、フランス約70%です。
国土交通省は、中古住宅の流通量を増やそう様々な施策を打ち立てておりますが、
ほとんど不動産業者の協力が得られていない状況です。
ほとんど不動産業者の協力が得られていない状況です。
許認可権限がある地方行政の開発方針にも問題があると言えます。
昨今、各地区で大きな自然災害で住宅が流されたり、倒壊したりと言った被害が相次いでいます。
記憶に新しいところで言えば、熱海の土石流災害があります。
記憶に新しいところで言えば、熱海の土石流災害があります。
因果関係は、はっきりしてないものの、山の上に許可された何倍もの盛り土が積み上げられたことが起点となり、 土石流が引き起こしたのではないかと見られております。
また毎年のように各地区で大きな被害を発生させている水害もハザードマップの浸水地域と指定しておきながら、 その浸水区域に開発許可を与えた場所も多く、国土交通省の政策とまったく足並みが揃っておりません。
そこで国土交通省は、アメリカで行われている住宅履歴情報システムの骨格となる
全ての不動産に官民共通のIDを付与することの検討を始め2023年の開始を目指しております。
全ての不動産に官民共通のIDを付与することの検討を始め2023年の開始を目指しております。
日本では、中古住宅の一般的なイメージは、汚い、不安、分からないの3拍子だと言われております。
このうちの分からないを解消するため官民共通のIDを付与することを目指すわけですが、
そのモデルとなるアメリカでは、全ての不動産にIDが与えられており、
一つ一つの不動産の新築時の設計図書、修繕履歴、リフォーム履歴、調査結果等がシステムに格納されており、
誰でもIDさえあれば、それらの情報を閲覧、引き出しすることが可能です。
そのモデルとなるアメリカでは、全ての不動産にIDが与えられており、
一つ一つの不動産の新築時の設計図書、修繕履歴、リフォーム履歴、調査結果等がシステムに格納されており、
誰でもIDさえあれば、それらの情報を閲覧、引き出しすることが可能です。
日本では中古住宅を引渡した後、売主は一定期間買主に対して基本的に不具合等の修繕責任を負いますが、
アメリカでは、この住宅履歴システムがあることで、売主の責任は免責となっており、
何かあれば買主の責任だということになってます。
アメリカでは、この住宅履歴システムがあることで、売主の責任は免責となっており、
何かあれば買主の責任だということになってます。
弊社では、この住宅履歴情報システムを提供させてもらっておりますが、
残念なことに売主が住宅建築当時の資料、修繕履歴をしっかり保存している人がほんと少ないので、
住宅履歴情報システムを提供しても格納すべき情報がほとんど無かったりと意味を成さないことが少なくありません。
残念なことに売主が住宅建築当時の資料、修繕履歴をしっかり保存している人がほんと少ないので、
住宅履歴情報システムを提供しても格納すべき情報がほとんど無かったりと意味を成さないことが少なくありません。
現状を見ると、単に全ての不動産に官民共通のIDを付与しただけでは、
中古住宅の流通量を上げることに全く寄与しない事態になり、
本来の目的を達成することには至らないかもしれません。
中古住宅の流通量を上げることに全く寄与しない事態になり、
本来の目的を達成することには至らないかもしれません。
ただ、新築偏重の住宅政策をやめ、中古住宅の流通量を増やしていくことが必要だと考えますし、
他社との差別化を図る意味も含めて、住宅履歴情報システムの推進を行なっていきたいと思います。
他社との差別化を図る意味も含めて、住宅履歴情報システムの推進を行なっていきたいと思います。
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