住宅設備の納期遅延 IZUMAI通信 Vol.166

2022.01.17

住宅設備の納期遅延
 

 

世界中で新型コロナウィルスの変異型のオミクロン株の感染拡大が止まらない状況が続いております。
アメリカでは、毎日100万人以上の人が感染しており未だ感染拡大が止まりません。
ヨーロッパでも、イギリスで毎日10万人、フランスで30万人、イタリアでも20万人程度の感染者が出ています。

 

 

一方、初めてオミクロン株が発見された南アフリカでは、急激に感染者数が減少していて
ピークアウトは比較的早い時期に来るかもしれないと規定しますが、
未だ暫く世界的なパンデミックは続く可能性が高いのかなと思います。

 

 

日本でも急激に感染者数が増加したことで、エッセンシャワーカーが濃厚接触者として隔離され、
仕事を離れざるを得ない状況に陥り始めています。
政府も新たな対応策を打ち出そうとしておりますが、イタチごっこのようで新たに出現する変異株の度に対策を打ち出さないとならないことだと常に後手に回っている印象を持つ人も少なくないのでしょう。

 

 

この異常事態が様々な分野で物不足を引き起こしており、住宅関連産業にも大きな影響が出始めています。
コロナ禍になって、転居される方、新たに住宅を購入する方、新築する方、リフォームする方等が増加していますので、住宅設備の需要が一気に増しました。

 

 

完成品が海外から入って来ない、あるいは日本で組み立てを行うにも部品が入って来ず、
住宅の引渡しにも影響が出始めています。

 

 

最も不足しているのが給湯器です。
たまたま我が家でも11月に給湯器を交換したのですが、その時工事業者に言われたのが、
現在給湯器が不足しており希望のメーカーの製品を設置することができないということでした。
唯一P社製品は未だ在庫があるのでそれで我慢してくだいということで、
仕方なくそれを設置してもらったということがありました。

 

 

これが10月の出来事で、それから3ヶ月経ち、状況はさらに深刻になっています。
給湯器に関しては、国がオリンピック・パラリンピックの選手村に設置していた給湯器のレンタルを決めたのもお聞きになっているかと思います。

 

 

その他、サッシの樹脂やら、トイレの部品やらと住宅に欠かせない部分の製品、部品が不足していますので、
大手住宅メーカーでもやがて在庫が枯渇して引渡しができない事態も発生する可能性が出て来ました。

 

 

まして中小の住宅メーカー、工務店などは引渡しができない事態が既に発生していて、
入荷次第交換するので一時的に中古の製品を設置して引渡しに間に合わせているという話も耳にします。

 

 

この状態が長期化すれば、中小、零細の業者の死活問題になりかねない状況かと危惧しております。

 

 

住宅関連業者だけが物不足で苦労しているしている訳でなく、
鉄鋼関連、自動車産業関連、その他製造業、食品関連でも少なからず影響が出ているようです。

 

 

ここ2ヶ月対前年同月比の物価がかなり上がっていたようですが、
意図せず日銀の物価目標2%を達成する日も遠くないかもしれません。
その時は、賃上げが同時に行われないと大きな不況の波がやって来るかもしれませんね。

 

 

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