狭くなる日本の住宅 IZUMAI通信 Vol.235

2023.06.05

かつて日本の住宅は、欧米と比較すると極端に狭かったことから“うさぎ小屋“と呼ばれることがありました。このように称されていた時代の日本人の働き方は、CMで24時間働けますか?と投げかけられた時代で、狭い家に住んで休みを取らず長時間働き続けるサラリーマンが多くいた時代でもあります。

 

 

それから何十年と経ち、日本の住宅は欧米並みとは言えないものの、かなり改善されてきたと言えると思います。アメリカには及ばないものの、イギリスよりも平均面積で広くなりました。ほぼフランスと同じくらいの広さです。

 

 

その日本の住宅が近年だんだん狭くなっているというのです。理由は、建設費の高騰です。2021年度の住宅の平均面積は、新築マンションが64.7平方メートル、中古マンションが68.2平方メートル。10年前に比べ新築は10%、中古は5%狭くなりました。戸建てでも面積は縮んでいるようです。

 

 

物価の高騰は様々な業界にも及んでおりまして、実質的な値上げと言われる手法を取っている業界も増えてきました。例えば、スナック菓子などは容量を減らすことで価格を維持したりと涙ぐましい対応をしてます。不動産についても実質的な値上げをしていると言っても間違いではないかもしれません。

 

 

スナック菓子と同じような手段で住宅などの建物も資材の品質を落としたり、マンションなどは共用部の面積を減らしたりといった工夫をして値上がりを精一杯抑える努力をしてます。

 

 

最近一番目立つのは、マンションの玄関前のスペースであるアルコープですね。玄関前の窪んだ部分ですが、これがないと玄関ドアを開けた時に廊下を歩いている人に扉をぶつけてしまったり、荷物を沢山持っている時に一時的に置いて玄関扉を開けたり、自転車や乳母車を置く場所として活用したりできなくなります。これがないと結構不便なことは間違いありません。

 

 

新築がどんどん縮んでいくことで、中古物件も広い面積の物件の売りが少なくなってます。戸建に住んでいる人が、買い替え、住み替えを考える場合、新築が高いことと、面積が縮んでいることで二の足を踏んでます。

 

 

建築資材のうち、修正材の価格はこのところ値下がりが続いており、コロナ前の水準に戻りつつあります。ただ人件費は、人手不足の解消に目処が立たず高騰する一方です。

 

 

そんな中で物流業界の2024年問題が迫ってます。これは、2024年4月以降トラックドライバーの時間外労働時間の上限が設定されることを指します。

 

 

この問題は、物流業界だけでなく建設業界に及んでくるのは必至です。今後は、建設関連業務もロボットの活用が広く検討されていくことになるのでしょうか?そして、そのロボットを動かすのがAIとなると、またAIの支配領域が増え、AIをコントロールする側のルールの整備が急がれることになると思います。

 

 

AIが人の仕事を次々奪うのではないかと懸念されてますが、現在人のやっている仕事を人が放棄していくことになればAIに頼らざるを得なくなるかもしれません。

 

 

話しを戻すと、景気の良い時には贅沢な造りの建物が多く、景気が悪い時に建てられた建物は価格を抑えるための工夫があちらこちらに施されていると考えれば、中古の不動産の購入を検討する際は、単に築年数だけで考えるのではなく、その不動産が造られた時の景気の状況なども調べて判断材料に加えておくことも必要かと思います。

 

 

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