日銀の株価が上昇しているようです。
日銀の株も東京証券取引所に上場されており、普通に売り買いすることができます。ただ、一般企業の株式と違って議決権のない出資証券となります。日銀の出資証券は、インフレの環境下で上昇することが多く、バブル経済期には75万5000円の上場来最高値をつけたこともありました。今年25000円前後で推移していた出資証券ですが、このところ3万円超えを見据えて上昇しています。
これは、日本経済の好転のシグナルだという見方もありますが、果たしてどうなんでしょうか?
日銀は植田総裁に変も代わってからも、政策自体は前任の黒田元総裁の頃と変わらず金融緩和を継続していますが、いずれ引き締めの方向に転換することもあるのでしょう。
アメリカは、急激な物価高にFRBが逸早く金融引き締めを行いインフレ退治に成功したようにみえます。また、物価の上昇も収まり日本と違い同時に賃金も上昇していますので、FRBの政策が思惑通りに結果を出していると見られています。
7月に入って対ドル144円台に円安となったのもつかの間で一気に138円程度まで円高が急激に進み、またここ数日で再び円安が進み一時142円程度になりました。目まぐるしく上げ下げしてますが、マーケットが日銀がそろそろ政策変更して引き締め方向に動くのではという先読み観測からの為替の急激な変動かと思います。
アメリカの不動産の価格は、消費者物価指数が高騰し始めたコロナ禍で高騰していましたが、FRBの金融引き締めによって金利が上昇したことで下落傾向になり始めているのかもしれません。ただ消費者物価指数の中での割合が大きな家賃については依然高止まりをしているようです。
最も家賃の高い地区であるニューヨークでは、家賃の中央値が日本円で換算すると60万円を超えており、インフレを退治したとか、物価高を抑え込んだとか言えるのかちょっと疑問を感じなくもありません。
日本の家賃相場で考えると60万円の家賃となると、かなりの立地の良い売買価格の高い物件、あるいは床面積のかなり広い物件を想起されますが、中央値ですのでその家賃の高さに驚きです。
因みに東京の家賃の中央値は8万円強です。
ニューヨークには東京みたいな狭小の部屋が少ないので、単純に比較にならないと思いますが、その差が大き過ぎて何とも言いようがありません。
最近では、アメリカより物価の上昇率だけ比べると日本の方が高く、賃金の上昇が物価に追いついていない状況の中で、いつ日銀が政策を変更するのか国内外からも注目されています。
今後もマーケットの先読みで為替が短期間に上げ下げを繰り返すのかと思いますが、不動産の価格はその動きにどう影響されていくのでしょうか?
不動産の価格については、今後暫くはその動きを見極めるのが難しい局面になっていくのかもしれません。
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