現存しているマンションの修繕積立金は、積立不足が指摘されており、70%以上のマンションが積立不足の可能性があると言われます。
今後築年数が40年を超えるマンションが一気に増加してきますが、住人の高齢化も相まって大規模修繕工事の実施も計画通りに行えないマンションも増えて来ることが予想されています。
老朽化する建物は、分譲マンションだけでなく、賃貸マンション、オフィスビル、商業ビルなども増加してきますので、大規模修繕工事の必要な建物は急激に増加してくると考えられます。一方で、建築資材の高騰、人件費の高騰、人足不足、24年問題等により、工事費が今後高騰してくることも明確な状況にあり、計画通りの大規模修繕工事の実施を困難にしていくものと思われます。
大規模修繕工事は、10〜15年サイクルで行うことが一般的ですが、30年超の建物では給排水管の工事を検討始めなければならず、3〜4個回目の大規模修繕工事で給排水管工事を盛り込む計画が多いようです。
給水管は、飲水を住人に供給するライフラインの中でも重要な管ですが、上水にも不純物が多少含まれており、長年給水管から供給されることで、管の内側にマンガンなどが付着していきます。また管の腐食も30年もすると生じてきます。
排水管は、汚水管と雑排水管とありますが、汚水管については、尿石が管の内側に付着して劣化を進行させます。雑排水は、台所、洗面所、風呂、洗濯の排水が流れてきます。台所からの排水では、油が固まって管に付着します。洗面所、風呂、洗濯では、髪の毛や衣類の繊維が曲がり部に引っかかったり、洗剤が蓄積したり、固まって管に付着します。
これらのサビや付着物の影響で配管の内側は劣化していくのです。
大規模修繕工事で、このようにサビたり、色々なものが付着した管をどうするのかというと、いくつかパターンがあります。
1.管の交換
劣化が著しい部分の管を交換します。
最近では交換する配管に事前にコーティングを施しますので、耐用年数として40〜50年となってきました。
2.更生工事(ライニング工事)
既存の配管の内側にコーティングを施す工事になります。
同じライニング工事ですが、配管の内側にパイプインパイプと言ってパイプを作る技術もあります。
以前は、配管の内側に樹脂を吹き付けてコーティングする方法を用いてましたが、最近では色々コーティングの方法が開発され、耐用年数も長いもので40年程度になってきました。
3.給水方式の変更
高層水槽方式や加圧給水方式など受水槽に一旦水を溜める方式から直結方式に変えます。受水槽に水に溜める方式に比べるとより安全でおいしい水を供給することができます。省エネルギー化も図れます。
4. 洗浄方式
圧縮空気を使用して管内を洗浄する方法、研磨剤を高速で流し込んで洗浄する方式等があります。このように給排水管の工事には色々な方法があります。長持ちさせるためには耐用年数ギリギリで行うのでなく、2回目大規模修繕工事あたりでいずれかの方法で管内のサビ、付着物を除去しておくのが良いかと思います。
私の所属する交流会の仲間にイオンファイバーでサビ、付着物を除去する装置を開発した人がいます。
これを早い時期に配管の中に設置することで大規模修繕工事の大幅なコストカットが実現できると思われます。今後この装置のことをを私なりに研究して、マンション、ビルに使用可能であれば、管理組合やマンション、ビルオーナーに紹介していきたいと思います。
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