1980年頃に横行した原野商法の被害者が再び標的となり、2次被害が出ているということです。
そもそも原野商法とは何かですが、元々活用することが難しい、土地としての価値の乏しい土地を大規模な開発が行われる予定があり、この周辺の土地は値上がりするから今のうちに購入しておいた方がいいと勧められ、何の根拠のない説明を信じ原野を購入する被害が相次いだ事件です。
後にこの原野商法で売上を上げた業者が摘発され、逮捕者も出て下火になっていましたが、所有者の代が代わり相続人がまた被害に遭っているとのことです。
ほとんどの原野は、整地されずうっそうと樹木が茂った山林であったり、整地を試みた名残りが多少確認できる野っ原です。こんな土地を当時の業者は、細かく区画して大勢の人に売却しました。ですので土地の区画を表示する公図という地図を見ると小さな土地の区画が整然と所狭しと記載されています。
では、2次被害に遭っている人は、どのように騙されているかですが、不要な土地を持て余していて何とか処分したというい気持ちにつけ込み、今なら高値で買い取ることができるので、売却しませんか?と近づいてきます。早く処分したいと思っていた所有者にとっては濡れてに泡とばかりに話しに乗ってしまいます。
そして業者からは、売却するに当たって測量等の費用を先に払ってください、その費用は売却代金と一緒にお戻ししますと言われ、ならいいかとポンと払ってしまい、後の祭りとなるのです。その後いくら待っても費用の返還もなく、契約書を改めて確認すると土地の売却だけでなく別の土地の購入も含まれていることが分かったなんていうことが多いようです。
他にも長年の管理費が滞納されているということで請求されるパターンもあるようです。
このような原野の土地を保有している人の名簿が世の中に出回っているという話しもあります。
世の中には、本当に悪い奴が大勢いると思わされますが、側から見ていると何で騙されるのだろうと思う人が多いと思います。ですが、自分が生きている間に不要な土地を何とか処分して子供たちに迷惑をかけたくないと考える人が多いんでしょうね。
高齢になって判断能力が無くなりつつある人が今後も増えて、不要な不動産も同時に増えてくることは間違いないので、この手の被害に遭う人はなくならないんだろうと思います。
不動産絡みの詐欺的な行為は、法が整備されても無くならないどころか、ずっと横這いに推移しているのではないかと思います。不動産を扱う人、業者には、倫理観を持って業務を行なっていただきたいと切に願います。
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