先月東京の杉並において、擁壁が倒壊し、 隣接するマンションや住宅にがれきが流れ込んだというような事故 が報じられています。
崩落のリスクは行政も認識しており、 1984年から11回にわたって所有者に改善を求めてきた結果の 崩落でした。
今回の事故は決して他人事ではなく、 全国各地に造成からかなり年数が経った擁壁が数多く残っており、 油断すると同様の事故が起こり得るのです。
老朽化擁壁の数は、全国で100万~300万もあるとのことで、 いつどこで同様な事故が起こってもおかしくありません。
擁壁とは何か/なぜ古い擁壁が危険なのか
擁壁の定義と目的
擁壁とは、崖(がけ)地あるいは造成された斜面などで、
住宅地の高低差部分、宅地造成の切土・盛土部、
なぜ「古い擁壁」がリスクになるのか
- 耐用年数の経過: “擁壁の耐用年数は30年~50年程度とされております。
- 施工基準・設計・施工技術の変化:過去につくられた擁壁は、
現在の地震・ 豪雨などの災害リスクを前提とした設計ではない場合があります。 例えば、石積み擁壁、無筋コンクリート擁壁などが、 地震時に崩壊しやすい傾向があるとの報告もあります。 1981年に震度6強の揺れに耐えられる「新耐震基準」 が導入されました。 - メンテナンスの不足:排水路の詰まり、ひび割れ・変形・
水抜き穴の機能喪失など、 放置された状態では擁壁の性能を確保できなくなります。 - 自然災害の増加:近年、豪雨や地震の頻度・強度が増しており、
想定外の力が擁壁にかかるリスクが増大しています。
古い擁壁が抱える代表的なリスク・兆候
以下に、古い擁壁でよく見られる“危険な兆候”および“
危険な兆候
- 擁壁に ひび割れ が入っている。
- 擁壁の背面(法面)に 水がたまっている/湧水が出ている。
排水が適切でないと土圧が増大します。 - 擁壁が 傾いている/変形している。底版が沈下したり、
擁壁上部が外側へ傾いたり。 - 擁壁背面の盛土が 滑動・ずれ を起こしている。特に盛土造成地で多く報告されています。
- 擁壁の 上または下に建物がある、または 高低差がある宅地 に設置されている。
古い擁壁を抱える土地・建物の所有者・管理者が今すぐできること
① 状態のチェック・早期発見
- 擁壁のひび割れ・傾き・変色(例えば裏面の湿気・水跡)
などを目視で確認。 - 背面の排水状況(排水口、水抜き穴、湧水)をチェック。
水が長時間たまっているなら要注意。 - 擁壁の上・裏に人や重さ(車両・建築物など)
が増えていないかを確認。荷重がかかっている場合、 擁壁への負担が増えます。 - 擁壁の築造年、施工図・検査済証があれば確認。適合・
不適合を見極める材料になります。
② 専門家による診断・補修の検討
- 状態が良くないなと感じたら、地盤・構造・
擁壁の専門家に点検を依頼。 - 補修が必要な場合、例えば「ひび割れ補修」「水抜き穴設置」「
石積み補強」などの方法があり、概ねの費用仕様も出ています。 - 擁壁の健全度判定・予防保全のマニュアルもあります。
③ メンテナンス・暮らしの対策
- 擁壁背面の排水ゴミ・落ち葉・水路の詰まりを定期的に掃除。
排水機能を維持することが非常に大切です。 - 擁壁上・近くでの重機・建築物の増設・植栽の大木化など、
擁壁に余分な荷重・影響を与える行為は避ける。 - 豪雨・地震発生直後には擁壁に異常(ひび割れ拡大、土砂のズレ)
がないかを確認し、必要なら専門家に相談。
④ 万が一の備え
- 万一擁壁が崩れた場合に備えて、隣接建物・
敷地に対する影響を想定しておく。 居住者・管理組合・所有者間で情報を共有しておくと安心です。 - 建物保険・地盤保証・近隣損害保証など、
関連保障制度を確認しておきましょう。
古い擁壁は危険な状態のまま放置されがちですが、実は住宅地・
ひび割れ・排水不良・傾き・荷重変化など、
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